妄想限界   薫×芳人 迷い25

薫×芳人 迷い25

どうしてこんなことしたのか。
それをカオちゃんがどう思うのか、考えると怖くなる。
カオちゃんを傷つけやしないか、それがとても気になる。
「何が・・・・・?・・・・・・俺と同じ怖いならいいのに。」
カオちゃんの腕が少し強く僕を抱きしめた。
「・・・・・・カオちゃんがつらい思いしてないかな、って。僕がこんなことしたから。」
カオちゃんの胸が心地よくて、顔を上げられない。
「・・・・馬鹿。・・・・・・辛いわけ無いじゃん・・・・・。」
「ほんと?」
「・・・・ああ。・・・・今最高に嬉しい。・・・・・・俺を待っててくれて嬉しい。」
「・・・・・・・・・カオちゃん・・・・・。」
僕・・・・。
自分の気持ちは本当にわからないのに。
カオちゃんの嬉しそうな姿がこんなに嬉しいなんて。
カオちゃんを、絶対に、少しも傷つけたくないなんて。
「うちに来る?帰れないよね?」
「・・・いいの?・・・・・・急に行っても。」
「ふふっ。」
カオちゃんの胸から体を離した。
目と目が合って、どきん、と胸が高鳴る。
そのままどきどき、胸が脈打って・・・・・・。
「・・・・芳人・・・・・・。」
カオちゃんが僕に近づいて・・・・・・・。
唇と唇が、ほんの少し触れた。
僕のじゃない、湿った感触。
たった今、目の前を覆ったカオちゃんの顔・・・・・・。
ぼっ!と顔が熱くなった。
カオちゃんを見つめたら、カオちゃんも照れくさそうに笑ってた。
あははは、って笑ってた。
「やだあ!・・・・・もお!」
「あははは!・・・・・ごめん。もうしない。」
僕に言って、ちょっとだけ寂しそうに目を伏せるから・・・・・。
「・・・・・・そんなこと言ってないよ。」
って、反射的に言ってしまった。
僕らは、多分、同じ時に同じようにキスしたいと思ったの。
その結果が、今のキスなの。
だから、僕は全然嫌じゃなかった。
幸せなキスだった。
「・・・・かえろ?」
「・・・・・・うん・・・・。」
カオちゃんの手が、僕の手を絡め取る。
遠慮がちに触れてきた手を、僕はそっと握り締めた・・・・・・。

テーマ : 自作BL小説
ジャンル : 小説・文学

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