妄想限界  薫×芳人 続編19
オリジナルBL小説でございます。 同性愛の内容全開です。 不快になられる方はご覧にならないようお願いいたします。
妄想限界 
薫×芳人 続編19
2008-03-15-Sat  CATEGORY: 長編
家に帰ったり帰らなかったり。
すれ違いはまだ続いていて、そのどちらでもカオちゃんにはわからないような気がしてる。
大学にいても、寂しくてたまらなくて。
でも、家に帰ったら寂しさは募る一方。
すっかり暗くなってから、家にとぼとぼ戻ってきたの。
カオちゃんに会いたくて。
ごめん、って一言言ったら済むのかな、って思い始めた。
僕の中の、ヤキモチは絶対になくならないものだし・・・・・。
カオちゃんのこと怒らせちゃったのは僕だし・・・・・。
力なく家に入って、居間の前を通った時、電気がついているのがわかった。
え?
そおっと居間のドアを開けた。
「・・・・カオちゃん・・・・・。」
カオちゃんがソファに座って、お仕事していた。
カオちゃんは僕に気がつくと、慌てて立ち上がって、ソファに引っ掛けてあったスーツの上着を取った。
「・・・・・カオちゃん!」
何も言わないで、僕の横を通り過ぎる。
そのまま居間を出て行こうとするカオちゃんの腕を掴んだ。
「カオちゃん・・・・・・・。」
暖かさにどきってする。
久しぶりに感じる、カオちゃんの存在感に、嬉しくて悲しくて、切なくて色んな気持ちがごちゃ混ぜで・・・・・。
だけど・・・・・。
「あ・・・俺、仕事行くから。・・・・・もう行かないと。」
不自然に急いだ声で、カオちゃんがそういって、僕の手を振り払った。
「カオちゃんっ!・・・カオちゃ・・・・・。」
涙がぽとって零れ落ちた。
僕を振り返らないで、部屋を出て行くカオちゃんの後姿。
「・・・カオちゃん・・・・・・。どうしてえ・・・?」
怒ってる、って分かった。
はっきり。
悲しくて、切なくて、涙が止まらなかった。
カオちゃんが僕を拒絶してる、って。
そのことが、僕を打ちのめす。
いつも優しいカオちゃんを、あんなふうにさせてしまった僕。
どうしよう。
カオちゃん。
どうしたら、一緒にいてくれるの?
どうしたら許してくれる・・・・?
部屋の真ん中に立ち尽くして、ひたすら泣いた。
カオちゃんに嫌われてちゃった・・・んだよね・・・・。
こんなに悲しいなんて。
悲しすぎると、動揺もしないんだって。
頭の中が真っ黒で、何も考えられない。
僕が僕でいられる、そんな場所がなくなって、自分がわからなくなっちゃった・・・・。
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