気が狂ってしまいそうな感じがして、僕はまた手首にカッターナイフを押し当てて、流れ出す赤い血を見ていた。
真夜中。広いベッド。
痛みを堪えている時は、なぜか安心できた。
今の状況が嫌だなんて、平気で言える僕の心を懲らしめたようだったから。
痛みを感じるたびに、僕の心はまだ綺麗でいられるって、思えた。
・・・・カオちゃんは、金子さんが一人暮らしだから心配だって言って、もうずっと家にいない。
金子さんの状態は、完全とまではいかなくても、退院もしてほとんど日常生活を送れるまでになっていた。
カオちゃんは怖がってるの。
また金子さんが倒れることを。
だから、そばを離れられないみたい。
そんなカオちゃんを、僕が引き止めることなんかできるはずないじゃない?
だって、僕は健康だし、一人でだって生きていける、普通の成人男子だもの。
・・・・胸の奥がいつもぽっかり寂しくて、ブラックホールのように、黒い気持ちがいつも渦巻いていた。
カオちゃんが僕を忘れちゃったみたいで、こんなに寂しいのに、僕の方がカオちゃんとの生活をなくしたくなかった。
僕は全然変われてなくて、自分のことばかりで、嫌になっちゃって・・・・・。
一度手首を切りつけたら、それからは何度もそうするようになった。
眠れなかったり、不安になったりするとき、自分の痛みや血の色を感じれば寂しさを忘れられたの。
でも・・・・・・。
そろそろ限界が来てることは、自分でもわかっていた。
振り返らないカオちゃんを、追いかける力は残っていなかったから・・・・・。
何をしても、きっと今のカオちゃんの目には留まらない。
悲しいけれどそれは事実で、あと1年はカオちゃんの中には金子さんしかないと思った。
自分を変えたいわけじゃない。
変わりたくもないけれど。
自分が醜く汚れていくのを、じりじりと感じているのはもう嫌だった。
そんな自分が怖くて、このままじゃ本当にカオちゃんの目には映らなくなってしまうって。
だから・・・・・。
少しカオちゃんと距離を置くことにした。
カオちゃん一色だった僕の人生を、少しだけ解放してみたら、どうなる?
それを思ったとき・・・・。
とても寂しいけれど、一瞬だけ本当に気持ちが良かったの。
カオちゃんを愛してる気持ちは本物だけど、突然目の前が開けたような、そういう気持ちになったの。
きっと僕は生きていける。
カオちゃんと出会えたことを糧にして、一人で頑張ってみよう・・・・・。
って、僕は初めてそう思った・・・・・・。
真夜中。広いベッド。
痛みを堪えている時は、なぜか安心できた。
今の状況が嫌だなんて、平気で言える僕の心を懲らしめたようだったから。
痛みを感じるたびに、僕の心はまだ綺麗でいられるって、思えた。
・・・・カオちゃんは、金子さんが一人暮らしだから心配だって言って、もうずっと家にいない。
金子さんの状態は、完全とまではいかなくても、退院もしてほとんど日常生活を送れるまでになっていた。
カオちゃんは怖がってるの。
また金子さんが倒れることを。
だから、そばを離れられないみたい。
そんなカオちゃんを、僕が引き止めることなんかできるはずないじゃない?
だって、僕は健康だし、一人でだって生きていける、普通の成人男子だもの。
・・・・胸の奥がいつもぽっかり寂しくて、ブラックホールのように、黒い気持ちがいつも渦巻いていた。
カオちゃんが僕を忘れちゃったみたいで、こんなに寂しいのに、僕の方がカオちゃんとの生活をなくしたくなかった。
僕は全然変われてなくて、自分のことばかりで、嫌になっちゃって・・・・・。
一度手首を切りつけたら、それからは何度もそうするようになった。
眠れなかったり、不安になったりするとき、自分の痛みや血の色を感じれば寂しさを忘れられたの。
でも・・・・・・。
そろそろ限界が来てることは、自分でもわかっていた。
振り返らないカオちゃんを、追いかける力は残っていなかったから・・・・・。
何をしても、きっと今のカオちゃんの目には留まらない。
悲しいけれどそれは事実で、あと1年はカオちゃんの中には金子さんしかないと思った。
自分を変えたいわけじゃない。
変わりたくもないけれど。
自分が醜く汚れていくのを、じりじりと感じているのはもう嫌だった。
そんな自分が怖くて、このままじゃ本当にカオちゃんの目には映らなくなってしまうって。
だから・・・・・。
少しカオちゃんと距離を置くことにした。
カオちゃん一色だった僕の人生を、少しだけ解放してみたら、どうなる?
それを思ったとき・・・・。
とても寂しいけれど、一瞬だけ本当に気持ちが良かったの。
カオちゃんを愛してる気持ちは本物だけど、突然目の前が開けたような、そういう気持ちになったの。
きっと僕は生きていける。
カオちゃんと出会えたことを糧にして、一人で頑張ってみよう・・・・・。
って、僕は初めてそう思った・・・・・・。



